水のコラム
トイレの水が出ない原因とは?対処法とあわせて解説
ある日突然トイレの水が出なくなると、排水ができず、トイレが使えなくなってしまいます。トイレは日常的に使う設備のため、こういったトラブルは早急に対処したいものです。
本記事では、トイレの水が出ない原因と対処法を解説します。自身で解決するのが難しい場合は、専門の修理業者に依頼するのも手段の一つです。失敗しない業者選びのポイントも紹介するので、ぜひ参考にしてください。
目次
トイレの水が出なくなる原因と対処法
トイレの水が出なくなる原因として、主に6つ挙げられます。それぞれの原因内容を解説するとともに、適切な対処法をお伝えしていきましょう。
①止水栓が閉まっている
トイレの水が出ないのは、そもそも止水栓が閉まっているのかもしれません。止水栓とは、トイレに流れる水を止める役割を持つ部品のことです。止水栓が閉まっていれば、もちろん水は流れません。掃除や修理などを行う際に一時的に閉めてそのままにしている可能性もあるので、まずは止水栓が開いているかどうか確認してみましょう。
トイレの止水栓は、タンクと給水管をつなぐあたりに設置されています。手動では開けにくいため、ペンチやマイナスドライバーを使って反時計回りにゆっくり緩めてみましょう。
②断水している
数時間前までトイレが使えていたにもかかわらず、突然トイレの水が出なくなった場合は、地域や建物全体が断水している可能性があります。お風呂やキッチンなどの水も出ない場合は、断水が原因でしょう。
この場合は自力で対処することはできないため、管轄の水道会社や管理会社に問い合わせてください。その際に復旧の目処を教えてくれるはずです。脱水など万が一に備えて、簡易トイレを常備しておくとよいでしょう。
③タンク内の浮き玉が引っかかっている
タンク内の浮き玉がどこかに引っかかっている場合は、水を溜められなくなります。浮き玉とは、水量を調整している玉状の装置のことです。正しい位置に浮き玉がなければ正常に機能しません。引っかかっているだけであれば、手で取り外して正しい位置に戻してあげましょう。
ただし、浮き玉が壊れていたりアームから外れていたりする場合は、部品交換や修理が必要です。また、浮き玉の付け根にある「ボールタップ」と呼ばれる部品が破損している場合も、水が出なくなります。ボールタップの不具合も視野に入れて調べてみましょう。
浮き玉に原因がある場合の詳しい対処法はこちらの記事で解説しています。あわせてご覧ください。
④タンク内のフィルターが詰まっている
タンク内にあるフィルターが詰まっていることが原因で、水が流れないことも考えられます。止水栓や手洗管などには、フィルターが取り付けられていることがほとんどです。フィルターがあることで、水道水に含まれている砂や砂利がトイレ内に入り込まないようになっています。しかし、長く使い続けているとフィルターに大量のゴミが付着して、詰まりを引き起こすことも珍しくありません。
フィルターの掃除をしたことがない場合は、一度確認して詰まっているようであれば取り除きましょう。歯ブラシやたわしなど、細かい穴も掃除しやすい道具を用いるのがおすすめです。
⑤ゴムフロートが外れている
タンク内にあるゴムフロートが外れている場合も、水が出なくなります。ゴムフロートとは、レバーの動きと連動して排水口の開閉をコントロールする部品のことです。ゴムフロートが外れているとタンクの中に水が溜まらないため、レバーを引いても排水されません。また、ゴムフロートが摩耗することで排水されないこともあります。
ゴムフロートが外れているだけであれば、正しい位置に戻してあげましょう。それでも水が出ない場合は、破損している可能性が高いので、部品を取り寄せるか修理業者に依頼しましょう。
⑥部品が破損している
タンク内にある給水管やパッキンなどの部品が破損していると、水が流れなくなる場合があります。タンク内の部品は1つでも不具合が起きると、正常に機能しなくなることも少なくありません。しかし、どの部品が破損しているのか特定するのは難しいものです。わかりやすい例を挙げるとすると、レバーの空回りです。レバーが空振りする現象は、レバーとゴムフロートをつなぐ鎖が切れている可能性があります。トイレを長く使用している場合は、パッキンが経年劣化していると予測もできるでしょう。
いずれにしても、部品が破損している場合は修理や交換が必要です。自力で対処するのは難しいため、修理業者に原因特定と修理をしてもらいましょう。
自身で修理する際に必要な道具
トイレの修理内容によって必要となる道具は異なりますが、下記の道具をそろえれば自身で簡単な修理ができます。
- ゴム手袋
- ビニール袋
- ぞうきん
- バケツ
- モンキーレンチ
- マイナスドライバー
- プラスドライバー
自身で修理する際は、汚れてもいい服に着替え、ゴム手袋をきちんと装着して行いましょう。また、何かの拍子に水漏れが起きる可能性もあるため、ビニール袋や雑巾を近くに置いて作業してください。
モンキーレンチやドライバーは、止水栓を開閉するときや部品を分解するときに使います。ほとんどのアイテムが100均やホームセンターで購入可能です。
バケツでトイレに水を流す際の注意点
断水によって水が出なくなった場合は、バケツを使って便器に水を流し入れましょう。決してトイレのタンクに水を入れないようにしてください。水を入れる際にタンク周辺の電気部品に溢れて漏電するリスクがあるからです。
また、トイレを洗浄する際に使われる水は、タンク内に溜まっている水と給水された新しい水によってまかなわれます。そのため、断水のように給水できない状態のタンクに水を足しても、洗浄に必要な水量が足りません。バケツでトイレに水を流す際は、便器のみに水を流し入れましょう。
少量の水だけでは洗浄不良や詰まりを引き起こします。しかし、水を入れすぎると溢れてしまうこともあるので、水量を調整しながら流し入れるのがポイントです。勢いよく入れると汚水も一緒に飛び散るので、力加減には十分気をつけましょう。
自身で解決できない場合はトイレの修理業者に依頼する
トイレの不具合を自身で解決できなかった場合や、うまくできるか不安という場合は、専門の修理業者を頼りましょう。トイレを含む水まわりに関するトラブルに精通しているため、臨機応変に対応してくれるのがメリットです。経験豊富な修理業者に依頼すれば早急に原因特定と修理が行われ、自身で手を加えるよりもスピーディーに解決できるでしょう。そうなれば、時間と費用も抑えられるかもしれません。
自身で手を加えると、かえって悪化することも少なくありません。直ったかどうかの判断も難しいDIYでは、再発する恐れも考えられます。はじめから修理業者に依頼して、根本から解決していきましょう。
トイレ修理業者の選び方
トイレを修理業者に依頼する際は、まず信頼できる業者であるかリサーチすることが大切です。ここでは、修理業者の選び方について解説します。
相見積もりをとる
トイレの修理業者を選ぶ際は、まず相見積もりをとりましょう。複数の業者から見積もりをとることで、料金比較ができます。このとき、料金だけではなく内訳がきちんと記載されているかどうかも重要ポイントです。
詳細に内訳が記載されていない場合は、中抜き工事をしたり部品代を削ったりする恐れがあります。修理内容や使用道具、取り寄せ予定の部品などがしっかり記載されている業者であれば、信頼性が高いといえるでしょう。
修理業者によって提案する修理内容は異なるかもしれないため、詳細を確認してから決めるのがおすすめです。ほとんどの修理業者は無料見積もりを実施しているため、積極的に活用しましょう。
水道局の指定工事店を選ぶ
トイレに関する修理は、水道局の指定工事店を選ぶのがおすすめです。水道局の指定工事店は、各地方自治体の水道局から公的に信頼できる業者として認められています。そのため水道関係の修理に特化しており、一定の水準以上の技術力が保証されているのが特徴です。
非指定工事店の場合は、水道法によって蛇口やパッキンなど小規模な工事しかできません。一方で指定工事店の場合は、給水菅や水栓の新設など大掛かりな工事にも対応できます。幅広いトラブルにも対応できる指定工事店は、非指定工事店と比べると安心感も安全性も高まるといえるでしょう。
アフターフォローを確認する
修理業者のアフターフォローの内容も確認することが重要です。アフターフォローが充実していれば、安心して施工を任せられます。修理をして解説したと思っても、同じところから水漏れが起きたりつまりを繰り返したりすることは少なくありません。この場合は施工不良の可能性がありますが、アフターフォローを設けている業者であれば修理後でも再度対応してくれます。
修理後に不具合が起きても安心して任せられるように、アフターフォローが充実している業者を選びましょう。
トイレ修理の料金相場
トイレの水が出ない場合は、タンクまわりの修理になります。修理業者によって費用は変動するため、ここでは参考料金をまとめました。
修理内容 | 料金相場 |
止水栓交換 | 約10,000円〜 |
ボールタップ交換 | 約10,000円〜 |
ゴムフロート交換 | 約10,000円〜 |
浮き玉交換 | 約10,000円〜 |
パッキン交換 | 約10,000円〜 |
トイレタンク交換 | 約50,000円〜 |
部分的な修理であれば、1万円前後が相場だということがわかります。上記の料金に加えて、基本料金や出張料金、夜間・早朝の割増料金などがかかる場合があるため、契約前に確認しておくと安心です。
部品の交換のみでは対応できない場合は、トイレを丸ごと交換することになります。そのような場合は、トイレ本体と施工費がかかるため、高額になることも少なくありません。
状況に応じて適切な修理をするためにも、いくつかの業者から見積もりをとってから判断しましょう。
修理業者を選ぶ際の注意点
修理業者を選ぶときは、3つの注意点を意識しましょう。悪質な業者に依頼してしまうと、手抜き工事や適切な部品を取り扱ってもらえない可能性があります。相場以上の費用で修理しようとしたり、契約後に追加料金を請求してきたりするケースも少なくありません。慎重に見極められれば被害に遭うことを避けられるので、ここで注意点を押さえておきましょう。
所在地や会社名を明かしていない業者は避ける
修理業者が所在地や会社名を明かしていない場合は、悪徳業者の可能性が高まります。悪徳業者は、何かあったときに拠点まで来られるのを恐れているからです。そのため、会社情報を記載する名刺やパンフレットなどを持っておらず、チラシや口頭のみで営業しているケースがあります。
健全な修理業者であれば、会社の住所や実績を隠しません。むしろオープンにすることで信頼性を示せることを知っているため、施工事例やコラム記事などを積極的に掲載しています。
依頼しようか迷っている修理業者がいる場合は、まずホームページで所在地や電話番号などが記載されているか確認しましょう。SNS運用をしていればより情報を得られるので、あわせて調べてみてください。
事前の見積もりを請求する
事前に見積もりをせずに修理しようとする業者は注意してください。ある程度修理してしまうと、どんな金額であっても支払いしなければなりません。これは悪質な手口です。支払うしか手段がない方法を取ることで、無理やり契約を迫ってきます。
業者が自宅に到着してすぐに修理しようとしたら、事前に見積もりをとりたい旨を伝えましょう。また、現場を見ていないにも関わらず症状だけで、電話やメールで修理料金を断定する業者にも注意してください。トイレに必要な修理内容は、現場を見てからでないとわからないものです。「経験の多さから言い切れるのです」という業者も安易に信用しないほうがよいでしょう。
お問い合わせ時や訪問の段階で、事前の見積もりが可能かどうか確認しておくと安心です。「修理をしないと費用はわかりません」という業者への依頼を避けるようにしましょう。
不要な追加工事を提案してくる場合がある
修理業者の中には不要な追加工事を提案してくる場合があります。工事が必要な嘘の理由を並べて提案してくるのは、請求額を上乗せして儲けるためです。水漏れやつまりといった緊急性の高いときに、あれこれいわれてしまうと何もかも不安になりかねません。
正常な判断ができない状態となっているので、まずはその場で答えを出さないようにしてください。余裕があれば他の業者にも調査や見積もりを依頼して、追加工事が本当に必要なのか確認してもらいましょう。そこで不要だとわかれば、無駄な支払いをしなくて済みます。
トイレの水が出ないときはタンクまわりの部品に不具合がある
今回は、トイレの水が出ないときの原因と対処法について解説しました。
原因によっては自身で解決できる場合もあるため、自宅に必要な道具がそろっている場合は自力で対処するのも手段の一つです。しかし、トイレ本体の破損や部品の経年劣化などは、いずれにしても新品に交換しなければなりません。自身で対応するのが難しい場合は、専門の修理業者に依頼しましょう。
水道局指定店であるおきなわ水道職人では、水回りに関するさまざまなトラブルに対応しています。また、24時間365日受付・ご訪問を行っているので、緊急のトラブルが発生した際はぜひお気軽にご連絡ください。
監修者
主任
和田 大輝
《略歴》
水道メンテナンスの第一線で活躍する和田大輝は、公益財団法人給水工事技術振興財団によって認定された給水装置工事主任技術者です。
私は国家資格としての優れたスキルと専門知識を有しており、給水システムにおける高度な技術力を誇ります。
当コラムでは、給水工事における主任技術者の視点から、水回りのトラブル対応のアドバイスや家庭で実践可能な応急対応等にについて解説しています。
保有資格:給水装置主任技術者
沖縄のトイレのつまり・水漏れは、水道修理の専門店「おきなわ水道職人(沖縄水道職人)」
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