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水のコラム

トイレの水圧が弱い原因とは?対処法も解説

2024年06月28日 トイレのトラブル


トイレの水圧が弱いと、何度も水を流さないとトイレットペーパーが流れず、困ってしまいます。このような時、どのように対処すればよいか分からない方もいらっしゃるでしょう。

本記事では、トイレの水圧が弱い原因やその対処法、修理を依頼するときの修理業者の選び方について解説します。



トイレの水圧が弱い原因


トイレの水圧が弱いとき、水を溜めているタンクや、排水管などに異常が起きている可能性があります。まずは、トイレの水圧が弱くなる原因を解説します。


タンク内の水位が下がっている


トイレの水圧が弱い原因の一つとして、タンク内の水位が下がっている可能性が考えられます。タンク内の水位が低いと、便器に流れる水の量が減少し水圧も弱くなります。もしタンク内の水位が下がっているようなら、フロートバルブやボールタップの浮き玉に問題が起きているかもしれません

フロートバルブとは、タンク内の水が便器に流れ込まないようにするゴム玉のことです。フロートバルブが破損していると、水が少しずつ漏れ出してしまい、タンク内に十分な水が溜まらなくなります。その結果、トイレの水を流す際に水量が不十分で水圧が弱くなるのです。


また、ボールタップはタンク内の水位を調整する部品です。浮き玉が水位を感知して、水量の調整を行います。ボールタップの浮き玉が破損しているとタンクに十分な水が供給されないため、水圧が弱くなってしまいます。


浮き球やボールタップに問題がある場合の対処法についてはこちらの記事で解説しています。あわせてご覧ください。


トイレの水がたまらない原因と解決方法


トイレが詰まっている


タンク内に異常がないにもかかわらず水圧が弱いときには、トイレが詰まっている可能性が考えられるでしょう。便器内や排水管で異物が詰まっていると、流そうとする水がスムーズに流れず、結果的に水圧が低下してしまいます。

トイレの詰まりは、水圧が弱くなるだけではなく、水漏れや悪臭の原因にもなります。


【ケース別】トイレの水圧が弱いときの対処法


トイレの水圧が弱いときに、どのように対処すればよいか分からない方も多いでしょう。

水圧が弱くなっている原因によっては自身で修理できるケースもあるため、修理を依頼する前に一度確認してみると良いでしょう。

ここからは、ケース別にトイレの水圧が弱いときの対処法を具体的な手順で解説します。


ケース①タンクの水量が減少している場合


タンク内の水位が下がっており、タンクの水量が減少している場合には、マイナスドライバーとモンキーレンチで水位調整をしましょう。

はじめに、止水栓を閉めて、タンク内のパイプに「WL」と書かれた水位線を確認します。水位線がないときには、オーバーフロー管の一番上から2~3cmほど下の位置を水位線としてください。

ボールタップの根元にある水位調節リングを右方向に回すと、水位が上がります。調整できたら水位調節リングのロックを忘れないようにしましょう。タンク内の水位調節リングがない場合には、ボールタップの棒部分を折らない程度に真ん中あたりを折り曲げてください。その後、棒の付け根にあるネジを締めて、浮き球が回転しないようにします。

調整が済んだら止水栓をあけて水位調整がうまくいっているかを確認してください。


フロートバルブを交換する


タンク内の水が便器に流れ込まないようにする水栓の役割を担う「フロートバルブ」に破損が見られるようなら、部品の交換が必要です。フロートバルブはホームセンターなどで販売されています。もともとトイレにセットされているフロートバルブのサイズと同じものを探して購入しましょう。

フロートバルブの交換は、以下の手順で行います。


フロートバルブの交換手順



  1. 1.止水栓を閉めてタンクのフタを外し、タンクの水を抜く

  2. 2.タンク内のアームからフロートバルブにつながっているチェーンを外す

  3. 3.フロートバルブをオーバーフロー管から取り外す

  4. 4.新しいチェーンをもともとあったチェーンと同じ長さに調節する

  5. 5.外すときと逆の手順でフロートバルブをセットする


フロートバルブを交換できたら、止水栓を開けて適切な水位になっているか確認しましょう。


ボールタップを交換する


ボールタップが破損しているときも、自身での交換が可能です。ホームセンターやメーカーサイトでボールタップを購入するとともに、モンキーレンチを用意してください。実際の交換手順は以下のとおりです。


ボールタップの交換手順



  1. 1.止水栓を閉めてタンクのフタを外し、タンクの水を抜く

  2. 2.モンキーレンチを使って給水管のナットを内側と外側から取り外す

  3. 3.ボールタップを取り外し、新しいボールタップと交換する

  4. 4.ナットを閉めて止水栓をあける


交換後はタンク内の水位とトイレの水が問題なく流れるかを確認しましょう。


ケース②トイレが詰まっている場合


トイレが詰まっていることが原因で水圧が弱まっているときには、いくつかの対処法があります。具体的な対処法を解説します。


お湯でふやかす


トイレットペーパーなど紙類が詰まっている場合には、お湯を使って紙類をふやかす方法を試してみましょう。この方法では、お湯の温度に注意が必要です。熱湯をかけると便器が割れてしまう可能性があるため、お湯の温度は必ず45度前後にしてください。

便器内の水をできるだけバケツに移し、お湯を高めの位置からゆっくり注ぎます。これを数回繰り返し、しばらく放置します。1時間ほど経ってから水を流し、詰まりが解消されているか確認してください。


薬剤を使用する


トイレの詰まりを解消するためには、薬剤を使用するのも効果的です。詰まりの原因を化学的に分解するため、即効性を期待できます。

しかし、強力なアルカリ性の薬剤を含んでいることもあるため、取り扱いには十分な注意が必要です。肌に直接触れるとひどい炎症を引き起こすため、作業時には必ずゴム手袋を着用しましょう。


ラバーカップを使用する


ラバーカップはトイレや排水管の詰まりを解消するのにとても役立つ清掃用具の一つです。

ラバーカップを便器にしっかり押し付け、内部の空気をゆっくり押し出した後、力強く引き上げます。これを繰り返すことで、詰まっていた物が吸い上げられ、水がスムーズに流れるようになります。

ラバーカップは主にトイレットペーパーや排泄物など柔らかいものには有効ですが、固い物が詰まっている場合には適しません。固形物が詰まったときには、業者に依頼して取り除いてもらいましょう。


真空式ポンプを使用する


真空式ポンプは、ラバーカップでは詰まりが解消されない場合や、便器内の水が少ないときにとくに有効です。

レバーを上下に動かすことで強い吸引力を発生させ、詰まりを引き出します。頑固な詰まりにも対応できるため、ラバーカップで取り除けない詰まりでも解消できる場合があります。ホームセンターで購入できるので、家庭に一つ常備しておくと安心です。


ケース③和式トイレの水圧が弱い場合


多くの和式トイレでは洋式トイレのようにタンクを使わず、フラッシュバルブと呼ばれるバルブで水圧をかけます。この仕組みで重要な役割を果たすストレーナーが目詰まりを起こすと、十分な水量を流せなくなり水圧が低下します。

ストレーナーの目詰まりが疑われる場合は、まず止水栓を閉めて水を止め、フラッシュバルブを分解してください。フラッシュバルブやレバーのストレーナーを取り出し、歯ブラシなどを使って丁寧に掃除すると水圧が回復する場合があるでしょう。

ただし、和式トイレは部品が多いため、水圧が弱い原因がわからない場合は専門業者に依頼しましょう。


トイレの水圧を弱くしかねない行動


修理をしても繰り返しトイレの水圧が弱まっている場合、何気なくしている行動がトイレの水圧を弱める原因になっているかもしれません。

トラブルを発生させないために、以下の行動は控えましょう。


タンク内の水をペットボトルでかさ増しする


トイレのタンクにペットボトルを入れて水を節約する方法は、一見すると効果的に思えるかもしれません。しかしタンク内の水量が減ることで、排泄物を流すための水圧が不足してしまい、トイレが詰まりやすくなります。

また、ペットボトルがタンク内の部品に当たり、部品を破損させるリスクもあります。さまざまなトラブルの原因になりうるため、タンク内にペットボトルを入れることは避けましょう。


大を小で流す


トイレのレバーには「大」と「小」の水量設定があります。節約を考えて常に「小」で流すことは控えましょう。

大を「小」で流すと水圧が不十分なため、トイレの詰まりの原因になります。詰まりを解消するために自力で対処できなければ、専門業者に依頼することになり、結果的に余分な費用がかかってしまうでしょう。


トイレの水圧が弱い状態を放置するリスク


トイレの水圧が弱くなっていることに気づいても、対処が面倒でそのまま放置していないでしょうか。水圧が弱い状態を放置していると、便器のトラブルが起きやすくなったり、修理にかかる料金が高くなったりする可能性があります。


トイレのつまりが起こる


トイレの水圧が弱い状態を放置すると、トイレの詰まりが起こりやすくなります。水圧が十分でないと、排泄物やトイレットペーパーがしっかり流れず、排水管の中に蓄積して、詰まりの原因になります。

詰まりがひどい場合には、水漏れや悪臭の原因にもなるため早い段階で対処する必要があるでしょう。


修理料金が高くなる


トイレの水圧が弱く詰まりが悪化すると修理が複雑になるため、修理料金が高くなる可能性があります。詰まりによって水漏れや悪臭を起こしていると、さらに修理費用は高額になります。

軽度な詰まりであれば簡単な作業で修理でき、修理費用も安く済む可能性が高いので、水圧が弱いと感じたら早めに対処しましょう。


自力での修理が困難な場合は修理を依頼する


トラブルに対して自身で修理を試みても解決しない場合には、業者へ修理を依頼しましょう。しかし修理業者への依頼が初めての方は、修理業者の選び方や修理費用の相場が分からない場合がほとんどでしょう。

修理業者の選び方や費用相場、修理の流れについてお伝えします。


修理業者の選び方


修理業者は、水道局の指定工事店である「指定給水装置工事事業者」から選ぶと良いでしょう。指定給水装置工事事業者は、適切に給水装置工事を行えると各自治体の水道業者から認められた業者のことです。一定の基準を満たしたうえで認定された業者であるため、修理業者としての信頼性が高いと言えるでしょう。

また、アフターフォローの有無も重要なポイントです。修理後に再度問題が生じた場合に備えて、アフターフォローが充実している業者を選ぶと安心できます。見積もりを依頼する際に、アフターフォローの内容や追加料金の有無についても確認しましょう。


業者の信頼性を判断するためには、インターネット上の口コミや評価をチェックすることも有効です。実際の利用者の声を参考にすることで、業者の対応や技術力を把握できます。


トイレ修理の費用相場


修理業者を選ぶときには、修理費用が相場から大きくかけ離れていないか確認することも大切です。

修理費用の相場は以下のとおりです。



  • トイレのつまり:10,000~60,000円

  • 配管のつまり:10,000~60,000円

  • 高圧洗浄:30,000円~80000円

  • 水漏れ:35,000~60,000円

  • 便器交換:100,000~200,000円

  • 出張費:3000~8,000円

  • 夜間・早朝料金:3,000~10,000円


修理業者を決めるときには、2~3社から修理費用の見積もりをもらって、相場より高額な修理費用を請求する業者を避けましょう。


修理の流れ


おきなわ水道職人では、水回りトラブルへのご相談を24時間365日いつでも受付しており、ご依頼から見積もり、相談まですべて無料です。

ご連絡いただいてから最短30分~1時間ほどで専門スタッフが現場に駆けつけます。トラブルの原因を特定し、修理内容と費用をご説明したのち、見積もりを提示いたします。

見積もりに同意いただければ、すみやかに修理作業を開始。無断での追加作業は行いません。作業終了後は、お客様に修理内容をご確認いただき、問題なければ作業完了となります。

現金やクレジットカード、銀行振込、コンビニ決済、QR決済などさまざまな支払い方法 に対応しています。


水圧が弱い原因は、タンク内の水位低下やトイレの詰まり


トイレの水圧が弱いときには、タンク内の水位が下がっていたり、トイレが詰まっていたりすることが原因となっている可能性があります。

自身で対処できるケースもありますが、対処方法がわからない場合や自身で修理を試みてもうまくいかなかった場合には、修理業者へ相談しましょう。


おきなわ水道職人では、水道局指定店として、トイレをはじめとする水回りに関するさまざまなトラブルに対応しています。24時間365日受付・ご訪問を行っているので、水回りのトラブルが発生した際は、いつでもお気軽にご相談ください。



監修者

監修者の写真

主任

和田 大輝

《略歴》

水道メンテナンスの第一線で活躍する和田大輝は、公益財団法人給水工事技術振興財団によって認定された給水装置工事主任技術者です。
私は国家資格としての優れたスキルと専門知識を有しており、給水システムにおける高度な技術力を誇ります。
当コラムでは、給水工事における主任技術者の視点から、水回りのトラブル対応のアドバイスや家庭で実践可能な応急対応等にについて解説しています。

保有資格:給水装置主任技術者

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