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水のコラム

学校のトイレに和式が残っている理由と洋式化への課題【水道職人:公式】

2026年08月31日 2026年08月31日 トイレのメンテナンス


近年はご家庭のトイレの洋式化が進んでいますが、学校のトイレには現在も和式便器が残っています。
使い慣れない和式トイレを避け、排泄を我慢する児童・生徒もいます。
 
学校のトイレも洋式化できる方が児童・生徒の利便性が向上する一方で、学校側には、一部を和式のまま残す理由や、洋式化にあたって確認すべき設備上の課題もあるのが実情です。
 
本記事では、学校のトイレに和式が多く採用されていた背景と、洋式化へ向けた設備面の課題について詳しく解説します。
 

学校のトイレに和式が多く採用されていた背景


従来の学校トイレでは、大便器の多くに和式便器が採用されていました。
ここでは和式トイレの特徴と、当時一般的だった清掃方法について解説します。
 

便座に直接肌が触れない和式トイレの特徴

和式トイレは、使用時に便座へ直接肌が触れません。
文部科学省の調査では、衛生面から洋式便器の便座に触れることを避けたい児童・生徒への配慮を理由に、一部の和式便器を残す学校設置者があります。
 
また、公共施設などで和式便器を使用する機会があることから、教育上の観点で和式便器を残す必要があると考える設置者もいます。
 
参照:公立学校施設のトイレの今後について┃文部科学省
 

水を撒いて一気に洗える湿式(しっしき)清掃との相性

かつての学校では、ホースで床に水を撒き、ブラシでこすり洗いをする湿式清掃が一般的でした。
湿式の床は水を流して清掃できるため、便器周辺や床の汚れを洗い流せる利点があります。
洋式化するにあたっては、湿式・乾式のどちらを採用するか、施設の仕様に応じて検討する必要があります。
 
なお、温水洗浄便座などの電気設備を設置している場合は、本体や電源部分へ直接水をかけないよう注意してください。
 

和式から洋式へ改修する際の課題と確認の手順


現在はご家庭での洋式トイレの普及や児童・生徒のニーズ、バリアフリー化などを踏まえて、学校でもトイレの洋式化が進められています。
改修では既存の排水位置や床の仕様によって、工事内容の範囲が多岐にわたる可能性もあるため、事前の確認が欠かせません。
 
ここでは配管や床を確認するポイントと、改修計画を進める際の具体的な手順を解説します。
 

和式から洋式へ改修する際の配管と床の違い

和式トイレを洋式に交換する際は、既存の排水位置や床の段差、清掃方式などを確認します。
改修内容は既存設備と採用する便器によって異なるため、一律に配管の移設や床の全面改修が必要とは限りません
主な確認項目を以下の表で見ていきましょう。
 

項目 和式トイレ 洋式トイレへの改修時
排水位置 既存便器に合わせた位置に排水管が接続されている 採用する便器が既存の排水位置に対応するか確認し、必要に応じて配管を調整する
床の形状と清掃 湿式床や段差のある構造が見られる 段差を解消するか、湿式・乾式のどちらの清掃方式にするかを検討する
改修工事 既存の便器や床、配管の状態を確認する 既存設備に応じて便器交換や床改修、配管工事などの範囲を決める

 
既存の排水位置を利用できる洋式便器もあるため、洋式化によって必ず排水管を引き直すわけではありません。
便器を選定する際は、排水管の口径や勾配、経路、排水位置などが設置条件に合っているか確認してください。
 

洋式化に向けた配管設備と床の確認手順

洋式トイレへの改修を計画する際は、以下の流れで既存設備を確認します。
 

  1. 現在の和式便器や床の段差、排水位置を確認する
  2. 採用する洋式便器の寸法や排水位置が既存設備に対応しているか確認する
  3. 配管の変更が必要な場合は、排水管の口径や勾配、経路を確認して改修内容を決める
  4. 湿式清掃と乾式清掃のどちらを採用するか決め、床の仕様を検討する
  5. 洋式便器を設置したあとに、接続部からの水漏れや洗浄状態を確認する

 
便器だけでなく、排水位置や床の仕様まで確認して計画することが、改修後のトラブル防止につながります。
 

学校の和式トイレと設備に関するよくある質問


学校のトイレ改修や設備の仕組みに関する疑問にお答えします。
 

Q1.和式トイレの上に被せるだけの洋式便座を使用しても大丈夫ですか?

対応する和式便器であれば、上から設置できる簡易的な洋式便座があります。
ただし、製品ごとに対応する便器の形状や固定方法、清掃方法などが異なるため、学校で使用する場合は製品の仕様を確認してください。
 
また、本格的な洋式化を行う場合は、既存の床や排水位置を確認したうえで改修を検討しましょう。
 

Q2.古い学校の配管に節水型の洋式便器を取り付けることは可能ですか?

取り付けられるかどうかは、配管が古いかどうかだけでは判断できません。
排水管の口径や勾配、曲がりの数、経路などが汚物の搬送に影響するため、既存設備が採用する便器の施工条件を満たしているか確認する必要があります。
条件に合わない場合は、便器の選定や排水管の改修を含めて検討してください。
 

Q3.洋式トイレの床に水を撒いて清掃し続けるとどうなりますか?

水を流して清掃できるかどうかは、床の仕様によって異なります。
湿式清掃を前提として防水や排水が計画された床では水を流して清掃できますが、乾式床ではモップなどで拭き取る清掃が基本です。
 
また、温水洗浄便座などの電気設備を使用している場合は、本体や電源部分へ直接水をかけることは避けてください。
 

学校のトイレを洋式化するために


学校のトイレに和式が残っている背景には、従来の学校トイレの設備や清掃方式に加え、便座への接触を避けたいという利用者の意向などがあります。
そして、洋式化を進める際は、既存の排水位置や床の仕様、採用する便器の設置条件を確認することが重要です。
改修を検討する際は、学校の施設管理担当者や自治体・学校法人など設置者側の担当部署、設計事務所、設備業者と連携し、既存設備の状況を確認しながら計画を進めましょう。

※本記事でご紹介している方法は、一般的な対処法の例です。
作業を行う際は、ご自身の状況や設備を確認のうえ、無理のない範囲で行ってください。
記事内容を参考に作業を行った結果生じた不具合やトラブルについては、当社では責任を負いかねます。
少しでも不安がある場合や、作業に自信がない場合は、無理をせず専門業者へ相談することをおすすめします。

監修者

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主任

和田 大輝

《略歴》

水道メンテナンスの第一線で活躍する和田大輝は、公益財団法人給水工事技術振興財団によって認定された給水装置工事主任技術者です。
私は国家資格としての優れたスキルと専門知識を有しており、給水システムにおける高度な技術力を誇ります。
当コラムでは、給水工事における主任技術者の視点から、水回りのトラブル対応のアドバイスや家庭で実践可能な応急対応等にについて解説しています。

保有資格:給水装置主任技術者

沖縄のトイレのつまり・水漏れは、水道修理の専門店「おきなわ水道職人(沖縄水道職人)」

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